大田区無防備平和条例(案)

(前文)
大田区は、1984年平和都市宣言を行い、恒久の平和を願って毎年様々な記念行事を
行っている。この輝かしい伝統をいっそう発展させ、21世紀こそ戦争のない平和な世
紀にしたいと住民は願っている。
ところが世界では、今なお戦争・殺戮は絶えず、罪のない無抵抗な人々が犠牲になって
いる。
大田区には東京国際空港(羽田空港)があり、軍事利用や攻撃対象の危険性がある。
今こそ、日本国憲法を活かし平和な地域を作り出し、世界に発信していくときである。
住民の安全と生命を守る自治体の責務を遂行するために、平和都市宣言を行った大田区
は、日本国憲法と国際人道法の精神・条文を活かし、ここに「大田区無防備平和条例」
を制定する。

第1条(目的)
本条例は、国際平和を誠実に希求し、戦争と武力を国際紛争の解決の手段としては、永
久にこれを放棄するとした日本国憲法の平和主義の理念、政府の掲げる非核三原則、並
びにジュネーブ条約という国際人道法を踏まえ、前文の趣旨にのっとり、自治体として
住民の平和と安全を保障することを目的とする。

第2条(区民の平和的生存権)
1 大田区民は、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
2 大田区民は、その意思に反して、軍事を目的とした市民権の制約や財産権の侵害
  自然環境の破壊を受けることはない。
第3条(区の責務)
1 大田区は戦争に関する事務を行わない。
2 大田区は軍事施設の建設を認めない。
3 大田区は前条の規定に反することは行わない。
第4条(無防備地域宣言)
1 大田区は平時においてもジュネーブ条約追加第一議定書第59条に定める無防備地
  域宣言の条件を満たすように努める。

2 大田区は、戦時あるいはそのおそれが明白なとき、前項の議定書に定める無防備地
  域宣言を行い、その旨を日本国政府及び当事国に通告する。

第5条(無防備地域事業の推進)
1 大田区は、第1条から第4条に基づき、条例の趣旨に沿う平和事業の推進、無防備
  地域宣言を広げるための国際交流を進める。
2 大田区は、前項の事業計画にあたり、住民の意見を尊重する。

第6条(平和予算の計上)
大田区は平和事業に必要な費用を毎年予算に計上する。

第7条(条例の施行細則)
本条例の施行に必要な事項は、別途規則で定める。

付則
1.本条例は公布の日から施行する。 2.本条例は公布後速やかに、翻訳文をつけて、
国際連合事務局、国際連合加盟国、その他の国に送付する。